水道水。「塩素消毒」の実情

株式会社 水科学

0120-299-144

〒334-0013 埼玉県川口市南鳩ヶ谷7丁目29-18-1F

[ 営業時間 ] 9:00〜18:00 [ 定休日 ] 日曜・祝日

水の背景

水道水。「塩素消毒」の実情

水素と健康の雑学

2017/10/28 水道水。「塩素消毒」の実情

 

皆さんこんにちは。
水科学の芳賀です。

 

今日は、水道水に含まれる「塩素」についてお話ししてみたいと思います。

1980年代だったと思います。
水道水を殺菌するために使われている塩素の「健康被害」が懸念されるようになってから、かなりの家庭で浄水器が使われるようになりましたね。その後、アルカリイオン整水器がブームを呼んだ時代もありました。そして、2007年には日本医大の太田教授が水素の健康効果について確固たるエビデンスに基づいて論文を発表してから数年経った頃(2013年~2015年)に「水素水」が大きく注目を集めました。(これはまだ記憶に新しいですよね)
このように、塩素の健康被害から端を発し「飲み水」への関心は今も高まるばかりですが、意外にもお風呂やシャワーによる塩素被害を懸念される方は少ないようです。(たしかに年々増加傾向にあるのは事実ですが、それでも浄水器や水素水のようにブームが来る気配は未だにありません)
では、お風呂やシャワーから取り込む塩素の実情について詳しく記述してみたいと思います。
日本の水道水は塩素濃度が非常に高い

 

水道水に塩素が入っていることは誰でも知っていると思います。そして塩素が発ガン性トリハロメタンの元になっていることも周知のとおりですね。
しかし、塩素がどのくらいの濃度で入っているかを知っている方は意外に少ないみたいです。
今お使いの水道の蛇口からの水道水は、「0.1ppm」以上の塩素濃度を保つように定められています。
ppm(ピーピーエム)とは100万分の1の単位です。水道水1リットル中に1mgの塩素が入っていると1ppmとなります。
問題は、この0.1ppm以上の「以上」というところです。これは、「0.1ppm 以上であればいくら濃くてもよい」ことを意味しています。
実際、仕事柄私たちもあちこちで「残留塩素試薬」を使って測定していますが、東京、大阪、福岡等の大都市では1.0~1.5ppm、他の地方都市においても0.4 ~ 1.0ppm の高濃度の塩素が測定されています。

 

一方、ヨーロッパ諸国では地下水を水道水の原水にすることが多く、水が元々きれいなこともあって塩素を使用していないか若しくは、使用しても0.1ppm 以下と規定されています。日本と違って「以下」なのです。

 

日本は川の水を原水にすることが多く、川の水がかなり汚れていること(これは水を汚した私たち自身も問題ですね)、さらには浄水場において急速ろ過方式という大量の塩素と薬品によって水を浄化する方法が採られているため、結果的に世界でも類を見ないほどの高濃度塩素水になっており、諸外国との比較では5 ~ 15 倍も多い状態なのです。

 

塩素量が多いということは、発ガン性のトリハロメタンの発生量もおのずと増えるということです。
こうした実情を知った上で水道を利用すべきと思います。
今日は、塩素の実情を知って頂きました。
次は、塩素の「健康被害」についてお話ししてみようと思っていますので、どうぞご覧ください。

 

今日もご拝読ありがとうございました。

TOP